私が留学生活をスタートさせたのが,5月5日でした.
今でも,その出発の日を良く覚えています.
スーツケースは,もらい物のショボいやつしかなかった(当時はTSAロックも無かった).
なので,登山(?)の45Lのでっかいバックパックを買って,それに当面必要なものを
詰めました.
出発の日の朝,スーツケースに鍵を掛けた後,その鍵を無くすというヘマをやりましたが,
出発5分前(誇張ではない!)に,奇跡的に見つかります.
家をでる時,おばあちゃんは涙ぐんでいまして,そんな姿を今まで見たことの無かった
自分は,感じ入るものがあったことを覚えています.
駅について車を降りると,母はあっさり「じゃ!気をつけて!」って帰っていきました.
元来,あまり息子にはべたべたするタイプではないので,これは想定内ではあった.
でも,自分が親になって思うけど,心配だったろうなあと.
駅のホームには,その日が誕生日だっていう幼馴染の親友が,見送りに来てくれて
おりました.「今日は俺のB-dayだ.夜にはB-day partyがあるから,お前を見送った
後,俺はもう1回家に帰って寝る」とか訳の分からんことを言っていましたが,よく
見送りに来てくれたと思います.朝早いのに.
その親友は医者になりましたが,研修医時代におばあちゃんを見舞ってくれたり,
様子を見に来た時に,異変に気付いて直ぐ病院の手配をしてくれ,事無きを得たり,
ほんとに世話になった.
空港には,大学の部活の先輩方・同級生が見送りに来てくれていました.
先輩に2発気合のビンタを貰い,万歳三唱で送り出してくれました.
「これ,途中で辞めて帰ってこれんぞ」と思った.
で,当時のNorthwest,デトロイト行きに乗りました.
飛行機の中のことは,特に覚えていませんが,片道切符だなあとボンヤリ考えていた
ような.
デトロイトに着き,シダーラピット行きに乗り換えようとするも,チケットが無い!
しょうがないので,カウンターに行ってチケットを再発行してもらいました.
思えば,留学開始で最初にしゃべった英語は,"I lost my ticket"だったのか…
無事再発行してもらい,シダーラピット行きの飛行機に乗り,到着間際に窓際から
見た景色が,一面コーン畑のIowaでした.
「えらい所に,来ちまっただ」
そう強く思ったことだけ,覚えています.
そんなことをふと思い出した,今日はその日から数えて十数年目の5月5日.
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